『隨縁廟』はすべての方々が平等かつ公平にご利用いただける永代供養墓です
合掌
めまぐるしい変化が日常的に起きている現代、社会の常識も私たちの考え方も、あらゆることが数年前と比べて大きく違っていることに驚かされます。それらすべての変化が人によってなされたものであるということは、今までもこれからも変わりません。そして、人生の営みもまた、昔から変わることがないのです。お釈迦様は「生老病死」という言葉で人の一生涯を表されました。それは、人は生まれ、年を重ね、病を持ち、臨終を迎える、ということ。この一連の流れは私たちの意思に左右されるものではなく、極めて自然で現実的な流れです。
この世に1人として自らの意思で生まれてきた人はいません。どんな富や権力があったところで、歳を重ねることや病気と無縁の体を手に入れることも叶いません。まして死はなおのことです。自然な流れである以上、私たちが心がけるべきは、いつ何時、自分や大切な人がどのような状況に直面しても、冷静に現実を受け入れ、対処できる心を養うことなのかもしれません。
「生老病死」という流れはどなたにも共通することですが、私たちを取り巻く環境は人それぞれ異なります。祝福されて生まれてくる命もあれば、残念ながらそうでない命もあります。病気も軽いものから重いものまで様々です。寿命にも長い短いがあり、死に関しても同様で、多くの人に惜しまれ見送られる死、また、ひっそりと迎える死。こうした違いが、つまりは人それぞれの人生の違いということになるのでしょう。
お釈迦様は死後の成仏を目標として、生身の私たちがどのように生きるべきかを、人々の前にお出ましになって直接お説きになられました。そのお釈迦様の教えの一つが『隨縁』という言葉です。その意味は「縁を尊び、仏に帰依し、縁に報いる」ということです。仏教に帰依したことの証として縁を大切にし、縁ある人に対して自分を活かす、縁ある人への慈しみやほどこしを心がける、という教えがこの『隨縁』には込められているのです。
寺院が御縁を持つ方々や、これから出会うであろう方々にできること、また、その御縁を尊び努めるべきこと・・・。それは人々に安心と安らぎを提供し、そして今を生きることの大切さをお伝えしていくことであると宗信寺は考えます。『隨縁廟』、それはすべての方々に平等かつ公平にご利用いただくことのできる永代供養墓です。そして、そこに集う方々にとって、はつらつとした人生を過ごしていただくための肝心要なのです。
「すべての方々の死そのものへの不安、そして死後に対する不安を取り除いて、その分、この世に生ある時間を謳歌して頂きたい」。そんな願いがこの『隨縁廟』には込められています。こうした趣旨にご賛同なされた方々の手によって、この『隨縁廟』は未来恒久にわたり尊ばれ、守られ継承されていくことでしょう。 再拝
蓮性山 宗信寺 第三十六世 住職 岡 貞潤
第一条:隨縁廟の管理者は宗信寺住職とし、使用者は管理者からその使用を認められた者とする。
第二条:隨縁廟における法要等の宗教儀式に関しては、管理者又は管理者が任命した者が執行するものとする。
第三条:隨縁廟の使用目的は遺骨の納骨と供養とする。
第四条:隨縁廟使用者の宗旨は問われない。また、俗名のままでも納骨することができる。
第五条:隨縁廟使用者は原則として、使用者によって構成される「隨縁の会」に入会するものとする。ただし、使用者の申し出により、管理者が承認した場合はその限りではない。
第六条:隨縁廟使用者は原則として、定められた年会費をその年内に収めるものとする。ただし、使用者の申し出により管理者が承認した場合はその限りではない。
第七条:隨縁廟における納骨及び永代供養にかかる費用に関しては管理者が使用者個々に対応し、定額を定めない。
第八条:年会費等は隨縁廟の維持管理の他、管理者の判断により様々な目的に有効活用されるものとする。
Q1.納骨や永代供養にはどれくらい費用がかかるのですか?
答え:決まりは一切ありません。基本的にはご利用を希望される方々にお任せしております。ただし、ご利用開始後原則として可能な方には年会費1万円をお納めいただいております。
Q2.夫婦や家族でも利用できますか?
答え:もちろんです。ご夫婦やご家族の場合には、隣り合わせて御納骨することも出来ます。ご安心下さい。
Q3.他所から遺骨を移すことは出来ますか?
答え:問題ありません。ただし、墓所などに埋葬してある場合は、市町村役場等で現在の納骨場所からの改葬の手続きが必要になることがあります。
Q4.特に宗教など決めていないのですが利用できますか?
答え:大丈夫です。どなたでも希望者は基本的に全ての方がご利用頂けます。
Q5.一度納骨するともう出すことは出来ないのですか?
答え:ご心配いりません。ご希望であれば、お返しすることも可能です。
当園は、基本的に「年齢」や身体・知的・精神等の「障害の種類」を制限することなく「経済的問題を抱えて」おられて、「在宅等で日常生活を送ることが困難な方々」が生活する、生活保護法第38条による「救護施設」です。
更に、ホームレスの方々や緊急に一時的に保護を必要としている方を、福祉事務所からの依頼を受けて受け入れている「地域におけるセーフティネット・総合福祉施設」を経営し、365日間、利用者の方々に健康管理や日常生活の支援を行ない、精神的なゆとりと安らぎのある生活環境の提供のため、生け花・音楽等のサークル活動や機能回復訓練等のサービスと共に、春夏秋冬それぞれの季節に合わせたレクレーション・行事を開催するなど、専門性を持って生活をサポートいたしております。
利用者の皆様は、家族や友人に支えられながら、施設での集団生活を送られておりますが、老齢や病気により人生に終焉をうつ時が突然訪れてまいります。福祉事務所の協力を頂き親戚や血縁者を捜し、ご両親等と一緒のお墓に埋葬させていただけないか、八方手を尽くすわけですが、その生い立ちや生活歴から見つからないことや、受け入れを辞退されるケースがどうしても起きてしまいます。
平成19年度には、7名の利用者が残念ながら逝去されました。園として、6名の利用者のご葬儀のお手伝いをさせていただきましたが、丁度、10月頃に施設として、納骨とご供養していただけるお寺を探さなくてはならなくなり、苦労しておりましたときに、関係者から「宗信寺永代供養墓」の情報を頂き、藁にもすがる思いで訪問させていただき、厳しい状況と条件をお話したところ、快諾していただき、宗旨に関係なく3名の利用者の葬儀と2名の利用者の納骨をさせていただき、肩の荷が下り、本当に良かったと思っております。
最後に、宗信寺永代供養墓「隨縁廟」が未来恒久にわたり続けられますことを願い、感謝の言葉とさせていただきます。本当に有り難うございました。
宗信寺ご住職には、知人の紹介で出会いました。隨縁廟には最愛の父が眠っております。父は長男ではなく、私たちは三姉妹のため、お墓を考える時最も大切なことは、無縁な仏様にしないことでした。
正直、始めは永代供養塔というお墓には抵抗がありましたが、ご住職は私たちの父を亡くした無念さ、迷い、今後について、とにかくよく話を聞いて下さいました。父の戒名も、生前の父を思いながら考えてくださり、由来をご丁寧に説明して下さいました。こうしたご縁から、今春生まれた私の娘の名前も一緒に考えていただくに至りました。お寺と、そしてご住職とこんなにも関わるなんて、今まで考えたことはありませんでしたが、これからもずっと大切にしたいご縁であります。
隨縁廟は永代供養塔という性質上、一家のお墓ではないけれど、満足し安心出来ているからこそ、遺されたものはそこに家族の絆を感じ、人と人との縁を感じることができます。だからこそ今、元気に幸せに生きてゆけます。